07/07/21 観光客ウォッチング

07/07/21 観光客ウォッチング

町へ出ると必ず観光客に出会う。

観光客とそうでない京都市民ネイティブとの違いは何となく分かる。

まず第一に観光客はガイドブックを持っている。

次にリュックを背負ったりしており、さらにそわそわきょろきょろしている。

一人で行動していることは少なく、必ず何人かが固まっている。

一人で歩いている場合は、必ず重そうなリュックを背負っているのですぐ分かる。

それに比べて地元に住んでいるネイティブは、周りを見ることなく一心不乱に歩いていて、目的地がどこにあるかが頭の中に完全に入っており、ひたすらそこへ行くことにしか関心を持っていない。

手にしているのはおしゃれ用バッグか会社行き鞄、
或いは逆に何も持たず、のんびりとふらふら歩いているかのどちらかである。

 

前にも書いたが、外国人観光客も常にいる。

外に出れば必ず出会うようになった。彼らはよく歩くので、裏通りを歩いていても良く出会う。

この場合、外国人というのはひと目で外国人だと分かる西洋人のことだ。

金髪や碧眼の人がどこにでもいる。

喋っている言葉は英語ばかりではない。

耳を済まして聞いていると、ドイツ系、ロシア系、スペイン系、多くの異国語を聞くことが出来る。

外国人観光客に良く会うのはまず京都駅周辺、そしてもちろん観光地である。神社仏閣でも良く会う。

四条通では滅多に会わない。

外国人はそのような繁華街には行かないのだ。ただし祇園では良く見かける。

外国人はオープンカフェが好きのようで、京都でも増えて来たオープンカフェに良く座っている。

 

日本人観光客は大きく分けて4種類ある。

ひとつは修学旅行生、ひとつは団体、ひとつは女性や男性のグループ、あと男女のカップルである。

私が歩く町で見かける観光客で最も多いのはカップルだ。

京都の観光客の70パーセントほどが近県から、つまり近畿から来ているという。

要するに、近県の人たちがデートで京都へやって来るのだ。

 

カップルにはまた二つの種類があり、車で来る人たちと、そうでない人たちだ。

車で来るカップルは桜と紅葉のシーズンに多く、そのシーズンに車で来ると悲惨なことになるのに、何年経っても学習が出来ないらしく、どうやら頭が悪いようだ。

車ではなく徒歩で観光するカップルも結構いる。徒歩というか、市バスなどを使う組だ。

彼らは必ず女性がガイドブックを持ち、バスの最後列に座ったりしている。

デートの口実だからいい加減な観光をしているかと思うと、意外にも真面目に観光している人たちが多い。京都に詳しく、リピーターも多い(と推測)。

カップルは観光もするが食事が大目的でもあるので、ガイドブックでとても神経質に食事処を選んでいる。

 

最近では男性のグループが目立つ。

以前、四条河原町の交差点でジャニ系のイケメン風軍団に出会ったことがあるが、その中の一人か二人が、手に「おたべ」の袋を持っていた。だから実は観光客であることがバレバレだった。
ホスト風のルックスと出で立ちの軍団ではあったが、おたべ袋ですべてが台無しだった。

持ち物にはエコバッグを持参するなどして気をつけて欲しい。

 

京都駅の近く、東本願寺の向いで大きなリュックを背負った4、5人の男性グループに出会ったこともある。

彼らを覚えているのは、そのうちの一人がガイドブックを持っていて、そのガイドブックにいやというほど付箋が貼られていたからだ。

彼らの後ろから歩きながら、そんなところまで見ていた私も私だが。

彼らは全員がオタク風の風貌をしていて、付箋だらけのガイドブックを持った男性は、中でも最もオタクぽかった。

観光オタクなのだろうか。あんなに付箋を貼りまくって、そこを全部踏破しようとしているのだろうか。殆ど全ページに貼ってあったような気がする。

後ろを歩きながらさまざまな疑問が頭をよぎった。

 

ちなみに私の観察によると、ガイドブックで携帯率が最も多いのは赤い表紙の「京都地図帳」というものである。

 

京都では男性二人づれの観光客もかなり多い。

神社仏閣でも、町の中で歩いていても男の二人づれに良く出会う。

だから、もしホモの人でお忍び旅行がしたいなら、京都は穴場である。男性二人で観光していても全然目立たない。

ホモカップルには京都観光がお勧めだ。

 

最後に団体についてだが、団体旅行で京都に来る人たちも意外と多い。

ちょっと前まで団体の京都観光というと、韓国、台湾、中国などと言ったアジア系をイメージしたものだが、最近では日本人が多い。
もちろん中年から老年の団体である。

近くへ寄って、喋っている言葉を聞くと、日本語だったりするのでびっくりする。

紅葉の時期の南禅寺へ行ったら、バスで乗りつけ、旗を持ったガイドさんに引き連れられた日本人の団体客がいたので驚いた。

判を押したような団体旅行は今も健在なのだ。

旗ガイドの団体客は、もちろん醍醐寺でも金閣寺でも竜安寺でもどこにでもいる。

この間祇園祭の宵山へ行ったら、宵山にさえ旗を持ったガイドがいて、団体を「こっちですよー」と誘導している。もちろん日本人の団体である。

ますます驚いた。

祇園祭で旗ガイドに会うとは思わなかった。

(私は旗持ちガイドといえば、会津若松とか木曽川下りとか、そういうところにいるものだと思っていたので驚いたのだ。)

このように、観光客の種類は多様なのであった。

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