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9/17 勝ちたかったんや!
9/26 立てこもり事件のコメンテーターよ…

 9/26 立てこもり事件のコメンテーターよ…

ちょっと前…ちょうど、阪神が優勝した翌日の9月16日、名古屋で立てこもり爆発事件が起きた。
テレビはすぐさまこの事件を特番で報じた。

給料未払い分を要求してのガソリンを用意した立てこもり。
警官が説得にあたっていた中での爆発(自爆?)。

このことを、例によって評論家とか、コメンテーターとかいう人たちがテレビでいろいろ言う。

警官が説得にあたっていたのだから、もう少し犯人に対してうまく立ち回れなかったのか。
爆発させるまでに、何とか出来なかったのか。

こんなことを言うのだ。

犯人は、たった20万か30万の金を要求し、そのために多量のガソリンを用意していたという。
既に正気ではない。
金が目当てというより、もう、爆発させること自体が目的のような気もする。

いわんや、偶発の事故にしても、あれだけの多量のガソリンをまいたこと自体がすでに常軌を逸している。

*よほど恨みがあるのだろう。
あの会社のシステムを記事で読んだら、犯人が怒るのも無理はないと思えた。

 

そんな相手にただ説得せよというのも、無責任な発言だ。

ちょっと考えれば金目当てでないことくらい、分かりそうなものだ。
テレビのコメンテーターの発言には、本当にいつも腹が立つ。

というか、あまりにも無責任である。

こういうことが起きたら、すぐに警察のせいにする。
最悪の結果になったのは警察(がもたもたしている)せいである。

こう言ってすましている。

警察のせいにしていればそれでいいと思っている。

 

私は警察の肩を持つわけではないけれど、警察官の苦労と努力をつくづく感じたことがある。

 

いつだったか、私の勤めている店に、青年がやって来た。
若い、人当たりのよい青年だ。

客かと思い応対すると、実は、と言って手帳を見せた。
警察手帳だった。
その青年は刑事だったのだ。

そして、この近辺で起きた殺人事件について調べているのだ、と言った。

それは京都市左京区のマンションだったかで起きた、女性の殺人事件だった。
京都新聞にも載っていたので、京都では多くの人がこの事件を知っていたはずだ。

その、殺された女性は、ガスのメーターの検診係だった。
女性は、私のいる店にもメーターを検診に来ていたのだった。

若い刑事さんは私に、その殺された女性がメーターを調べに来た時、私と何か話さなかったか、何かその女性について知っていることはないか、と私に聞いた。

残念ながら、私には、その女性と喋った記憶もなかった。顔さえ見たこともなかっただろう。
多分それは当然のことだろう。
ガスの検診の係の人と、私たちは普通喋ったりしないだろう。

それでも、警察はほんの僅かな手がかりを求めて、殆ど可能性のないことまでしらみつぶしに調べているのだ、と私はその時思った。

若い刑事さんは悄然として店を出て行ったが、気の毒だった。
せめてご苦労さまです、のひとことをどうしてあの時かけられなかったかと、今も思う。

刑事さんが熱心な、好感の持てる若い男性だっただけに、私は胸がきゅんとした。

 

最近、京都新聞に、その殺人事件のその後について、掲載されていた。
事件が起こってから3年経ったという記事だった。

犯人はまだ掴まっていない。

そして、警察は未だにその事件の犯人を追って、今も捜査しつづけているという。

おそらく全国区では記事にさえならない事件だろう。
でも、京都の警察、刑事さんは今もその決して大きくない事件を追っているのだ。

私は記事を読んで、あの若い刑事を思い浮かべた。

多分、彼も、今もあの事件を追っているのだろう。

警察が地道な努力を続けていることを、私は知ってるのだ。


*事件の詳細について、うろ覚えなので正確ではないと思います。

 

 9/17 勝ちたかったんや!

阪神タイガースが優勝を決めた日、9月15日のデイゲームの試合を中継していたのは、8チャンネル(関西テレビ)とKBS京都(サンテレビの系列)の2社。
このデイゲームでマジック1とし、優勝はヤクルト×横浜のデイゲームの結果待ちとなった。
夜7時半の時点で6対12と横浜が大量リードしていて、マジック対象チームのヤクルトの敗戦が濃厚となり、阪神の優勝は確実になった。

でも、その時阪神のテレビ放送はない(当然、もう試合は終わっているのだから)。
4チャンネルで中日×巨人の試合をやっており、小窓でヤクルト戦の試合を中継していた。

私は食事を終わり、その時食器を洗っていた。
8回裏か、9回表だ。まだ(ヤクルト戦の)試合が終わりそうにない。そう思って炊事をしていたら、NHKを見ていた母が速報が出た、と言う。

慌てて野球中継をしていた4チャンネルを入れる。
道頓堀などを中継している(アホか…)。

一瞬の判断を誤ってしまった。
まさかと思って8チャンネルを入れる。
柔道の試合をやっているはずの8チャンネルが、何とライブで阪神の胴上げをやっている。
これには驚いた。
しかし、すでに桧山の胴上げだった。

ああ…
星野監督の胴上げを、何よりライブで見たかったのに!!

8チャンネルの中継が終わったので、またもしやと思ってKBS京都を入れてみる。

なんと、ここでも阪神の生中継をやっている。

結局、昼に放送権を持っていたテレビ会社が夜の中継もしたのだった。
こんなことならUHFのKBS京都をずっと見ていたらよかった。
結局KBS京都(サンテレビ)は、そのあと8時からずーっと阪神特番を放送しつづけたのだ。

 

阪神のMVPは誰かという話になって、横浜ベイスターズだという人もいたが(何しろ優勝時にもヤクルトに勝って阪神をアシストしたのだから)、サンテレビを上げている人がいた。
サンテレビは神戸のUHF放送局だ。

KBS京都はいつも、サンテレビのおこぼれを頂戴して阪神の中継をしている。
(京都は神戸のサンテレビは地形上映らない。だから京都放送がネットしている)
このサンテレビはえらいのだ。

テレビ大阪も時々阪神の実況をするが、サンテレビは必ず試合の最後まで放送する。
延長になり、11時くらいになっても放送している。
のみならず、オフの時は1時間の阪神のファン番組を週1回やっている。
最下位でもやる。
最下位のオフの時はさすがにKBS京都はネットしていなかった。
でも、神戸と大阪では放送されていただろう。

スカパーや、デジタル放送(?)よりもサンテレビの方が阪神の試合をくまなくカバーしているのではないか。サンテレビには敬意を表したい。

私たち関西の人間が阪神を応援し、阪神を身近に感じるのは、こうしてUHF放送局が、どんな時でも、絶えず阪神の話題を振り、口に登らせているからでもあるだろう。
我々が阪神の試合をかなり沢山(試合終了まで)見られるのも、UHFのおかげだ。

10チャンネル(読売)も、毎週、「週間トラトラタイガース」という番組を放送していて、これはもうずっと(確か85年の優勝時から)、どんな時でも続いている。
UHFだけでなく、民放も関西では阪神を応援体勢なのだ。

大阪と兵庫が阪神タイガースのフランチャイズだろう。
でも、京都もかろうじて阪神文化圏に入っているようだ。
こうして関西人は、日頃の仲の悪さにも関わらず(?)阪神タイガースの優勝時のみ、心をひとつにして夢のようなひとときを共有することが出来るのだ。

でも、優勝の時のニュースを見ていたら、大阪、兵庫はともかく、京都の阪神ファンとして、阪神ファンの坊さんがお経をあげているところしか映っていなかった。京都のファンは、あんなのしかないのか。絵柄としては面白いけれど、京都人のファンは決してみんながお経を上げていたりはしない。

 

サンテレビは、開局以来初めて阪神の胴上げを中継出来た、と言って喜んでいた。
本当にこのテレビ局が中継してくれてよかった、と私も思った。
8時から、1時近くまでずっと阪神の特番をやっていた。
(それを見ていた私も私だが)
ゴールデンタイムに阪神特番をやっていたのはこのサンテレビ=KBS京都だけだ。

ビールかけをライブで見て、初めて優勝の実感が沸いた。
阪神の選手がビールかけをしているところを見ることが出来る日が来ようとは、思ってもいなかったからだ。

 

私は専らテレビ観戦だけの人だけれど、正直に言うと、野球の試合中継は好きではない。
だらだらとして面白くない(!)のもあるが、私が見ていたら、必ず阪神が点を取られるのだ。
そして私が見ていると、必ず巨人が点を取る。
そういうジンクスを持っているので、実は野球中継を見ないのだ(!)。

普通の阪神ファンのように、点を取ったら大喜びし、点を取られたら泣き喚くという、虚心な態度で観戦してみたいものだ。
でもつい、経過より結果を重視してしまう。勝ったか負けたかだけで、試合を見ようとするのだ。それは本当の野球ファンとは言えないだろう。

 

阪神の試合の、テレビ番組表のキャッチはいつも面白かった。
4月から、阪神の合い言葉は「勝ちたいんや!」だった。
マジックが点灯する前から、各テレビ局はいろんな凝ったキャッチをつけて、阪神の試合中継を盛り上げていた。

「ちちんぷいぷい」(毎日放送)などでもマジックが20前後になった時から毎日くす玉を割っていた。優勝直前には各局、阪神特番ばかりやっていた。
関西のテレビ局全体が阪神の応援体勢に入っていた。
関西全体が、阪神を応援していたのだ。

ダメ虎と言われ、セリーグのお荷物と自他共に認められていた球団の優勝がどれほど喜ばしいものなのかは、感心のない人には理解出来ないに違いない。
でも、18年ぶりの喜びに浸ることを今しばらくは許して欲しいと思う。

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