最近のドール事情3
プーリップ
05/11/22
ブライスのパチドールとして誕生したプーリップは、およその人形ファンにも同様の認識があったと思うが、およその人形ファンの予想をはるかに裏切って健闘しており、今ではブライスのパチだとは誰も思っていない。独自のステイタスを築いたような気がする。
ブライス同様、バランスが特異なので批判する人、拒絶反応を起す人もいたようだが、これもブライス同様、そのアンバランスがかえってプーリップ・ファンを生み出している。
ブライスよりもとっつきやすく、見た目が可愛いので、ブライス・ファンとはまた違うファン層の開拓に成功した。韓国の人形だから、パチが得意なのだとはいえるだろう。日本ではジュン・プランニングが提供しているが、販売方法はだんだんブライスに似て来た。
プーリップが売れるにしたがって供給が間に合わず、限定というか、すぐに売り切れる事態が出て来ているのだ。
アリスだとか、ゴスロリなファナティカ、和風ゴスロリのランなどは、予約段階で売り切れている。
これは、流行や、時流に乗るのがうまい、流行をうまく取り入れている結果でもあるだろう。
和風ゴスロリなどは企画が光った。もともとプーリップは人形の可愛さに反してやや尖鋭なファッションが得意だった。
ノワールなどは、今でも傑作ドールの一つだといえると思う。だがそのために、売り切れる場合が多く、予約でしか手に入らない、またはネットでしか手に入れらないという、初期ブライスに似た事態というのは、私はあまり歓迎すべきではないと思う。
プーリップまでが予約に限定か、という気持ちなのだ。
昔、バービーが日本では手に入らぬ限定ばかりを出して自分の首を締めてしまったこともある。欲しい人には欲しいものが行き渡る、これが正常な流通だと思う。
現代の、何でも物が溢れている時に、買えないという状態は異常だ。
メーカーの戦略と疑われても文句が言えないだろう。プーリップの場合は、一ヶ月に一体(またはニ体)というコンスタントな販売を続けていて、それが枷になっていることもあるかもしれない。
少し凝った仕様の人形ならば、どうしても生産が間に合わなくなる。
それに、だんだん内容が凝ってきているので、大量生産が出来ないのだろう。
だが、どのような人形が人気が出るかは、作る前からおよそ分かるはずだ(ゴスロリなど)。
そういうものは、いつもより多めに生産するとか、そういう機転を効かせた体勢を望むのだが。
プーリップは「ラン」からボディが新しくなった。これで3回目のモデルチェンジだ。
始めのもの、2番目のもの、共に満足のゆくボディではなかったのだろう。
特に、2番目のものはあまり出来がいいとは到底言えないものだった。これが改められたのはいい傾向だ。そして、同梱される小物がいつも凝っていて、だんだん凝り過ぎの状態になっている。
しかも値段は据え置きで、ブライスより安い。これで、もう少し流通面で買いやすくなればいいのだが。
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